年末の夕刊でお正月映画をまとめて紹介する記事を書くためマスコミ向け試写でアレコレ見ているんですが、変化球ばかり。昔はスタアがそろった華やかな大作とかあったよな、と思ってふと50年前の1974年12月公開作品を調べたら洋画は「エアポート’75」「大地震」「007 黄金銃を持つ男」「エマニエル夫人」「アメリカン・グラフィティ」、邦画は「エスパイ」「伊豆の踊子」「男はつらいよ 寅次郎子守唄」「新仁義なき戦い」。あぁあの頃は、夕刊にこんな映画の広告がでっかく並んでいたよなぁ……。昔は良かった。
などと言っても始まらないのでお薦め作品を紹介しましょう。イチオシは12月27日公開のアニメ「ロード・オブ・ザ・リング／ローハンの戦い」。れっきとしたハリウッド映画ですが監督は「東のエデン」「攻殻機動隊S.A.C」などの神山健治さん。トールキンが「指輪物語 追補編」で記した「はじまりの物語」で、王国滅亡の危機に立ち上がり剣を振るって戦う王女ヘラの物語です。まだレビュー解禁前なので詳しくは書けませんが、さすが「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ、堂々たる大作の風格です。
時代はやはり戦うヒロインなんでしょうか、12月6日から公開中のディズニーアニメ「モアナと伝説の海２」は、海と心を通わせる少女モアナが半神半人の英雄マウイらと新たな冒険へ。他の島々とのつながりを引き裂いた神の呪いに挑みます。スペクタクルは壮大、前作よりミュージカル度が上がって華やか。――なんですが、南洋が舞台なのでイマイチ「お正月」っぽくない。夏に見たいなあ、とつい思ってしまいます。
モアナは小さな舟でたくまし…
